【コラム】ヘルスケア・医療機器業界が求める人材像-2024年採用担当者アンケート-
皆さんこんにちは、医機なび事務局です!
学生の皆さんにとって、普段目に触れにくいかもしれないヘルスケア・医療機器業界。
どのような方が活躍している業界なのか、どのような方を求めている業界なのか、あまりイメージができないという方も多いのではないでしょうか。
医機なびでは例年実施している、ヘルスケア・医療機器業界で活躍する企業の人事部の方へのアンケート調査を2024年度も実施。(2023年度の結果はこちら)
68名の人事部の方に回答をいただきましたので、今回はその結果をご紹介するとともに、ヘルスケア・医療機器業界ではどのような方を求めているのかについてお伝えしたいと思います。
企業が求める人材像についてのアンケート結果
自社が求める人材の特徴について、特に大切にしているポイントについて伺ったところ、下図のような結果となりました。
結果は「コミュニケーション能力」、「積極性」、「人柄」がTop3を占める形となりました。
2023年度もこの3つが上位でしたので、「コミュニケーション能力」、「積極性」、「人柄」はヘルスケア・医療機器業界で求められる要素なのだと思います。
特に1番大切にしているという声が多かった「コミュニケーション能力」について、少し深堀したいと思います。
ヘルスケア・医療機器業界は様々な仕事において多くの人たちとコミュニケーションを取ります。
例えば営業であれば医療従事者の方々から臨床現場の困りごとの話を伺ったりチーム内で情報を共有したり、研究・開発であれば医師との情報交換や、開発中の技術の評価やフィードバックのために薬事部や品質保証部、生産技術部などの他部署との連携が大切になったりします。
よって、営業、研究・開発問わずコミュニケーションを取る機会が多いため、コミュニケーション能力を大切にしているという企業も多いのだと思います。
また、プロジェクトの課題を解消するための解決策などを自ら考え積極的に提案していくこと、相手の話を相手の立場を理解し聞くことができ、時には疑問点は臆せずに聞くことができるなどの素養があることは、コミュニケーションを円滑に行う上で大切なことであると思いますので、「人柄」、「積極性」なども上位になっているのではないかと考えます。
反対に一番低かった項目が「学歴」でした。
こちらも2023年度と同様の結果となりました。
皆さんの中にはもしかしたら自身の学歴を気にしている方もいらっしゃるかもしれませんが、本業界の人事部の方々は「学歴」よりも、その人の「人となり」を見ている方が多いと考えられます。
求める人材像のより具体的な内容について
ではより具体的に求めている人材像について、企業の具体的な回答結果をご紹介したいと思います。
<コミュニケーション能力>
・コミュニケーション能力が最も重要と考えており、緊張しながらも、ハキハキと目を見て話せること、受け答えが真摯であることをこの能力のポイントとしています。
・自己開示力と社交性が高く、協調性を大事に物事に取り組める方。
・積極的に交流を図ることが出来る姿勢があり、安定的にコミュニケーションを図ることが出来る人。
・少人数の組織の中で円滑にコミュニケーションが取れ、自分の専門以外に対しても積極的に参加・サポートできる柔軟で協力的な人物。
・社交性があり、何事にも興味を持って取り組める人材。
<積極性>
・自ら考え、行動できる人。
・自分の考えを持ち、周りを巻き込みながら実行できる人。
・目的のために努力をし続けられる方、誰かのために頑張れる方、自律している方。
・何事にも失敗を恐れずチャレンジし成功への努力を惜しまない人、日々生まれる課題や問題に興味を持って気付きを感じることができる人。
・自律的に物事を考え、困難を乗り越えながら粘り強くやり遂げることができる人。
<人柄>
・裏表のない正直さ、誠実さ、医療への関心がある方。
・機知に富み何事にも柔軟に対応できる人物であり、心身ともに健康でプレッシャー(ストレス)にも強い人物。
・ロジカルな考え方ができているか、過去の活動を振り返って客観的に自分をとらえアクション出来たことがあるか、ストレス耐性があるか等を面接、Web試験を通して確認しています。
・医療機器を取り扱うため、コツコツと真摯に仕事に向き合える人材、他部署との連携があるためコミュニケーションを苦手としない人材、チャレンジ精神/向上心のある人材。
・医療に一定以上に興味があり、社会貢献への思いが高い方。
上記のような声が多く、この特徴に当てはまる方は特にヘルスケア・医療機器業界の企業が求める人材になると考えられます。
つまり、このような特徴を一つでも持つ方はヘルスケア・医療機器業界の中で活躍しやすいといえます。
「これだったら自分も当てはまるかも!」と感じた方は、本業界も十分進路の選択肢の一つになりますので、ご参考にしてみてください。
専門性で求める人材像は?
皆さんの中にはヘルスケア・医療機器業界と聞くと「医療や工学といった専門知識がないと入れないのでは?」と思っている方もいると思いますので、専門性を求めているかについても伺っています。
「専門性」は、企業にとっては上から8番目の22.1%という結果でした。
企業によっては、「機械系」、「電気電子系」、「情報系」、「臨床工学系」などの専門的な勉強をしている方を求めているといった声もありましたが、「文系理系も含めて、特化して求めている専門性はございません。入社後研修等で必要な知識は身につけていただきます。」、「学生のうちから専門知識は求めておりません。」などといった声が多く見受けられました。
昨年度の結果と同様に、多くの企業は専門知識よりも、「医療に対する熱い思いを持っている方」、「学生時代に何か夢中になった経験を持った方」など、想いや経験を持った方を求めているという声が多いことがわかりました。
ヘルスケア・医療機器業界は研修が充実している企業も多く、業務で必要となる知識は入社後にしっかり学んでいけることが多いため、文系理系問わず医療に関する専門知識がないからと心配する必要はないと言えます。
終わりに
いかがでしたでしょうか。
今回は2024年に行ったヘルスケア・医療機器業界で活躍する企業の人事部の方を対象としたアンケート調査結果をお届けしました。
今回のアンケート結果から、「医学や工学の専門知識がないから…」と心配する必要はありません。
ヘルスケア・医療機器業界で求める人材像と聞くと、医学や工学などの「専門性」を求められるイメージが強い方もいらっしゃったかもしれませんが、アンケート結果では「専門性」よりも「コミュニケーション能力」や「仕事への想い」、「人柄の良さ」などを求めていることがわかりました。
ヘルスケア・医療機器業界はこれからも成長が期待され、そして世界中の人々の命や健康を支えることのできる可能性を秘めた業界です。
この業界に少しでも興味を持った方は、ぜひ一度ヘルスケア・医療機器業界について調べてみてください。
2024年11月24日(日)には、ヘルスケア・医療機器業界に特化した合同セミナーも開催予定ですので、ぜひご参加ください!
業界の大手・優良企業が20社以上集まるオンライン形式のイベントですので、この業界や企業について一気に学ぶことができます。
詳細、エントリー方法は近日公開致しますので、医機なびをお見逃しなく!!